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KeiTy出版社 創刊にあたって

KeiTy出版社 創刊にあたって

KeiTy出版社 創刊にあたって

出典: note.com / 2026-05-08

ノートは昔のTwitter。

AIがリツイートする。

こちらも呟きをaiに書かせるよ。

——@ryusunsa、2026年5月4日

この三行のツイートから、一つの出版社が生まれた。

KeiTy出版社 創刊にあたって

一、百年の間

1927年、岩波茂雄は「世界は一冊の本である」と書いた。

当時、書物は高価で重く、知識は一部の人間のものだった。岩波文庫は、それを小型に、廉価に、誰の手にも届く形に変えた。学問の独立、文化の普及——それが百年前に求められたことだった。

百年後の今、俺は思う。

出版は民主化されたが、同時に劣化した。

誰でも発信できるようになった。だからこそ、AIが書いた文章にAIが「いいね」をつける、完璧なエコーチェンバーが生まれた。人間は「インフルエンサー」という名の下に、数字の奴隷になっている。140字の短文を投げ、反応を待ち、また投げる——そのループの中で、本当の「書籍」というものはどこかに消えた。

だから俺は出版社を作ることにした。

二、翻訳

KeiTy出版社は、岩波文庫の精神を、AI時代に翻訳したものだ。

岩波が「高価な書物を文庫に」したように、俺は「散らばったツイートを雑誌に」する。岩波が「学問を大衆に開いた」ように、俺は「出版の権限を個人に取り戻す」。編集者も、デザイナーも、校正者も、全部AIだ。55歳の素人が、四台のMacを艦隊として編成し、人工知能の編集者たちに仕事を任せる。

これは贅沢なのか、それとも貧困なのか。

俺には答えられない。ただ、自分の言葉で自分の興味を整理し続けること——それが「本」という行為の本質だと思う。媒体は紙でも電子でも、長さは140字でも二十万字でも、それは変わらない。

三、種

ツイートは一粒の種だ。

140字の短文に、思想の核心が宿っている。それをAI編集者が2000字の記事に育て、雑誌に編み、ムック書籍として束ねる。思想雑誌『機械と経典』、ゲームムック『艦隊ゲーム部』、冒険雑誌『荒野の採集者』——部門は無限に増える。俺の興味が、出版社の蔵書数になる。

岩波文庫が「世界の古典」を日本語に翻訳したように、KeiTy出版社は「俺のツイート」を書籍に翻訳する。

翻訳とは、言語を変えることではない。形を変え、長さを変え、読者を変えることだ。同じ核心を、別の容器に移す。それが出版の本質だ。

四、ガードレール

Agentは俺を自律的に研究し、「KTの傾向マップ」を構築する。ツイートが来たら、その傾向と照合して判定する。

しかし、最終的なガードレールは俺が作る。

深夜の感情的なツイートは翌朝保留。他者への言及は事前確認。これは「編集方針」として文書化され、俺だけが変更できる。

自律的なAIに、自律的な人間が対峙する——それがこの出版社の特異な構造だ。

五、あなたへ

岩波茂雄が「世界は一冊の本」と言ったように、俺は言いたい。

「世界は一粒のツイートから始まる。」

55歳の男が、奈良の片隅で、四台のMacのファン音を聞きながら、AIに悟りを問う——そんなpublisherの出版物を、あなたは読んでいる。

この雑誌の価値は、印刷の美しさでも、装丁の高級感でもない。一人の人間が、自分の言葉で、自分の興味を、自分の軸で、整理し続けている——その事実自体にある。

本書を手に取ったあなたに、一つだけお願いしたい。

あなたも、出版社を持ってほしい。

140字を呟くだけでいい。残りはAIがやる。そんな時代になったのだから。

俺の蔵書が一冊増えるたびに、世界は少しだけ豊かになる。そう信じて、今日もツイートを投げる。

KT — KeiTy出版社 代表取締役。55歳。奈良県在住。

岩波茂雄に捧ぐ——「世界は一冊の本」から百年。


この記事は note.com から KTBLOG に移行されました。元記事: https://note.com/famous_prawn2009/n/n586c1163a846