Telegramで使えるスラッシュコマンド完全ガイド — OpenClaw vs Hermes Agent
Telegramで使えるスラッシュコマンド完全ガイド — OpenClaw vs Hermes Agent
出典: note.com / 2026-03-22
スラッシュコマンドとは何か
Telegramでbotに話しかける時、普通に文章を打てばAIが答えてくれる。でも「会話」以外のことをさせたい時がある。
- モデルを切り替えたい
- 今の会話をリセットしたい
- メモリを確認したい
- コスト使用量を見たい
こういう時に使うのがスラッシュコマンドだ。/ から始まる特殊な命令で、AIとの「会話」ではなく「操作」をする。
スマホのショートカットキーだと思えばいい。ゲームで言えばチートコマンド。AIエージェントの裏メニューだ。
基本の考え方 — 「会話」と「操作」の違い
AIエージェントには2つのモードがある。
会話モード — 普通に文章を打つ。AIが考えて返答する。トークンを消費する。
操作モード — スラッシュコマンドを打つ。システムが即座に処理する。AIの推論を通さないので、トークンをほぼ消費しない。
例えば「今何のモデルで動いてる?」と聞くと、AIが考えて答える(トークン消費)。でも 「/status」 と打てば、システムが直接情報を返す(消費ゼロ)。
この違いを理解しておくと、コストを節約しながら効率的に操作できる。
OpenClawのスラッシュコマンド
OpenClawのコマンドは「/」で始まる。Telegramのメッセージ入力欄に打ち込む。
セッション管理
「/new」 — 新しい会話を始める
これが一番よく使うコマンドだ。AIの「短期記憶」がいっぱいになった時、あるいは全く別の話題に切り替えたい時に使う。
コンテキストウィンドウ(前回の記事で解説した「AIの短期記憶の限界」)がリセットされ、まっさらな状態で会話が始まる。ただし、MEMORY.mdに書き込まれた長期記憶は残る。
人間で言えば「一晩寝て翌朝起きた」状態。昨日の細かいやり取りは忘れたけど、重要なことは覚えている。
「/compact」 — 会話を圧縮する
「/new」 は全部リセットするが、「/compact」 は今の会話を要約して短くする。話の途中でコンテキストが溢れそうな時に使う。
AIが自分で「今までの会話で重要なポイント」をまとめ、古い詳細を捨てて、要約だけ残す。人間で言えば「ノートを取って、教科書を閉じる」感覚。
「/status」 — 現在の状態を確認
今のモデル、コンテキスト使用率、セッション情報が一目でわかる。定期的に打って、コンテキストがどのくらい埋まっているか確認する癖をつけるといい。
モデル操作
「/model モデル名」 — モデルを切り替える
例: 「/model sonnet46」 でClaude Sonnet 4.6に切り替え。「/model opus4」 でOpusに。「/model kimi25」 でKimi K2.5に。
切り替えは即座に反映される。高い推論が必要な時だけOpusにして、日常会話はSonnetにする、という使い分けができる。
「/reasoning」 — 推論モード切り替え
AIの「考える過程」を表示するかどうかを切り替える。ONにすると、AIがどうやって答えにたどり着いたかが見える。デバッグや学習に便利。
ツール・実行
「/approve」 — コマンド実行を許可する
OpenClawがターミナルコマンドを実行しようとした時、安全のために確認を求めることがある。「/approve」 で許可する。
これは「安全装置」だ。AIが勝手に危険なコマンド(ファイル削除など)を実行しないように、人間の承認を挟む。
OpenClawだけの特殊コマンド
「/stop」 — 即座に全タスクを中断
AIが暴走した時の非常停止ボタン。何をしていても即座に止まる。「止めて」「やめろ」と日本語で言っても同じ効果がある。
Hermes Agentのスラッシュコマンド
Hermesのコマンドも「/」で始まる。OpenClawと似ているが、Hermes独自のコマンドがいくつかある。
セッション管理
「/new」 — 新しい会話を始める
OpenClawと同じ。コンテキストをリセットする。MEMORY.mdとUSER.mdの長期記憶は残る。
「/compress」 — 会話を圧縮する
OpenClawの 「/compact」 と同じ概念。Hermesでは 「/compress」 という名前。
「/save」 — 会話を保存する
現在の会話をセッションとして明示的に保存する。後から 「/resume」 で再開できる。OpenClawにはこの機能がない。
「/resume」 または 「/continue」 — 前の会話を再開する
保存したセッションや、直前の会話を再開する。「昨日の続きから」ができる。
モデル操作
「/model」 — モデルを対話的に切り替える
引数なしで打つと、使えるモデルの一覧が表示され、選択できる。OpenClawと違い、対話的なUIで選べるのが特徴。
「/model anthropic/claude-opus-4-6」 のように直接指定もできる。
「/verbose」 — 表示モードを切り替える
4段階で切り替わる: off → new → all → verbose
verbose にすると、AIの思考過程(推論ブロック)、ツール呼び出しの詳細、API通信の状態が全てTelegram上に表示される。AIの「頭の中」が丸見えになる。
学習目的なら verbose が最高に面白い。日常使いなら off か new で十分。
メモリ操作
「/memory」 — メモリの内容を表示する
AIが記憶していること(MEMORY.mdの内容)を確認できる。「お前、俺のこと何覚えてる?」の代わり。
「/forget キー」 — 特定の記憶を削除する
AIに間違った情報を覚えさせてしまった時に、その記憶を消す。
ツール管理
「/tools」 — 使えるツールの一覧
現在有効なツール(ファイル操作、Web検索、ブラウザなど)の一覧を表示する。
「/stop」 — 現在のタスクを中断
OpenClawと同じ非常停止ボタン。
Hermes独自の強力コマンド
「/skills」 — スキルの一覧・管理
Hermesが自動学習したスキルや、インストール済みのスキルを一覧表示。スキルの有効/無効の切り替えもできる。
「/cron」 — 定期タスクの管理
「毎朝8時にニュースを要約して送って」のような定期タスクを管理する。自然言語で設定でき、cron式の複雑な記法を覚える必要がない。
「/personality 名前」 — 人格プリセットの切り替え
Hermesには14種類の組み込み人格がある。「/personality pirate」 で海賊口調に、「/personality professional」 でビジネス口調に。SOUL.mdのカスタム人格が最優先されるが、遊びたい時に便利。
「/voice on」 — 音声モードの有効化
テキストの代わりに音声メッセージでやり取りできるようになる。Telegram上で音声メモを送ると、Hermesが音声認識して処理し、音声で返答する。
「/usage」 — トークン使用量の確認
現在のセッションでどのくらいトークンを使ったかを表示。コスト管理に必須。
「/sessions」 — 過去のセッション一覧
過去の会話セッションを一覧表示し、タイトルで検索もできる。
比較表 — 一目でわかる違い
コマンド: 新規会話 | OpenClaw: 「/new」 | Hermes: 「/new」 | 機能: コンテキストリセット
コマンド: 圧縮 | OpenClaw: 「/compact」 | Hermes: 「/compress」 | 機能: 会話を要約して短縮
コマンド: 状態確認 | OpenClaw: 「/status」 | Hermes: 「/usage」 | 機能: モデル・トークン確認
コマンド: モデル切替 | OpenClaw: 「/model 名前」 | Hermes: 「/model」 (対話式) | 機能: LLM変更
コマンド: 推論表示 | OpenClaw: 「/reasoning」 | Hermes: 「/verbose」 | 機能: 思考過程の表示
コマンド: 中断 | OpenClaw: 「/stop」 | Hermes: 「/stop」 | 機能: 非常停止
コマンド: 保存 | OpenClaw: — | Hermes: 「/save」 | 機能: セッション保存
コマンド: 再開 | OpenClaw: — | Hermes: 「/resume」 | 機能: セッション再開
コマンド: メモリ確認 | OpenClaw: — | Hermes: 「/memory」 | 機能: 記憶の確認
コマンド: スキル | OpenClaw: — | Hermes: 「/skills」 | 機能: スキル管理
コマンド: 定期タスク | OpenClaw: — | Hermes: 「/cron」 | 機能: 定期実行
コマンド: 人格切替 | OpenClaw: — | Hermes: 「/personality」 | 機能: キャラ変更
コマンド: 音声 | OpenClaw: — | Hermes: 「/voice」 | 機能: 音声モード
コマンド: 許可 | OpenClaw: 「/approve」 | Hermes: — | 機能: コマンド実行承認
実戦で使うコマンドBEST5
毎日使うのはこの5つだけ覚えればいい。
OpenClaw
-
「/new」 — 話題を変える時
-
「/compact」 — 長い会話の途中で
-
「/status」 — コンテキスト残量チェック
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「/model sonnet46」 — コスト節約
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「/stop」 — 暴走時の非常停止 Hermes
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「/new」 — 話題を変える時
-
「/verbose」 — AIの思考を見たい時
-
「/model」 — モデル選択
-
「/memory」 — 何を覚えてるか確認
-
「/skills」 — 使えるスキルの確認
まとめ — コマンドは「AIとの対話の質」を変える
スラッシュコマンドを知らなくても、AIエージェントは使える。普通に日本語で話しかければ答えてくれる。
でもコマンドを知っていると、AIとの付き合い方が変わる。
コンテキストが溢れる前に 「/compact」 で圧縮する。高い推論が必要な時だけ 「/model opus4」 に切り替える。AIの思考を 「/verbose」 で覗いて、どう考えているか理解する。
これは単なる操作テクニックではない。AIの仕組みを理解して、より良いパートナーシップを築くための道具だ。
道具を知れば、AIはもっと応えてくれる。
次回:第4回「認証の真実 — OAuth/APIキー/setup-token、あなたのAIは何で動いているか」
このシリーズは、4台のMacでOpenClawとHermes Agentを同時運用している現場から書いている。
この記事は note.com から KTBLOG に移行されました。元記事: https://note.com/famous_prawn2009/n/n96983be718db