ここのAGIの管理人の一日 —八万円の車と地獄坂と笑顔の話—
ここのAGIの管理人の一日 —八万円の車と地獄坂と笑顔の話—
出典: note.com / 2026-05-20
普段、これと言って別段何もしておらぬ。
これだけ凄い量の記事を書いているように見えるであろうが、あれは岩波さんであって、わしの著者ではないのだ!
——と、まあ、そんな書き出しで、今日の話をひとつ。
朝、九時十五分に始まる予約があった。ところが、その前に電話が鳴った。近所の方が、すぐに病院に迎えに来てほしいという。その方は、コミュニケーションの難しい方で、わしからの電話には出られぬが、こちらにかけてくることはできる。最初は互いに緊張しておった。
ところが途中から、その方が言ったのである。
「笑顔が素敵ですね」
それが面白うて、仲良うなった。
次の方は、高齢の方で、ダムの水位に詳しい。毎回、頼まれる方だ。久しぶりにその方と車に乗って、気候変動について語り合った。
ダムの水位が少ない。わしも先日、つぶろこに吉野の方へ行った折、昔知っておったつぶろことは全く違う、干上がった景色を見た。日本の気候が変動しておることを、しみじみと思う。
そんな話をして、あいみ駅まで送った。
その後、気づいた。車のクーラーが効かぬ。
なんせ八万円で買った車ゆえ、毎年ガスを補充しておる始末だ。近所に、これまた親切な自動車屋があって、寄ってみた。
「あと三十分しかないんですけど」
と言うたら、すぐ二十分ほどでエアコンガスを入れてくれた。幸せな気分で、近くの大きなお宅へ向かう。
そこで、わしより一回りか二回りほど上の女性を迎えに行く。その方と何を話したか、覚えておらぬ。坂道のことだったか。そう、近所に「地獄坂」という坂がある。あれの話をしたような気がする。
——そう、ここが学園前である。
学園前という土地は、実に美しい住宅地だ。近くに美術館があり、その周りには池や森がある。広大な自然というわけではない。しかし、箱庭のような、日本庭園のような、奈良公園の中に家が建っているような、そういう風光明媚な場所である。
その変化に富んだ美しい地形が、年を取ると足腰に響く。美しければ美しいほど、坂が多く、段差がある。やがて一歩も家から出れなくなる——それが現実に起きておるのである。
そうなるのを防ぐために——移動というものが、これだけ高齢の方に喜ばれるとは、思っておらなんだ。
そしてもう一つ、気づいたことがある。
ボランティアが、こんなに楽しいとは思っておらなんだ。
「楽しい」と言っても、いろんな楽しいが全部含まれておる楽しさである。単に面白いとか、気持ちがいいとか、そういうものを全部足したようなものだ。
自分のこの人生の、ここに合っていいんだ——自分の人生は、命は、ここにあるのがしかるべきなのだな——という感覚に気付かされるのである。
出会う奥様方、おじ様方は、皆様とてもお優しくて、徳の高い方が多いと、わしは思うておる。
いろんな人は、わしを「その日一日に一回話す相手」のように思っておられるらしい。特に高齢の女性はそうだ。わしもいろんな方とお話ししておると、誰が誰のどの話だったか、ごっちゃになる。だからこうやって書き留めるよりも、もう録音を全部残した方がよいかもしれぬと思い始めておる。
移動支援と言うても、一緒に楽しく話し合うようなものだ。たった五分十分の移動の間も、楽しくしていきましょう、という。それを楽しくさせようと力むと疲れるが、普通にすればよい。まあ、「普通」が結構わしは明るいので、向いておるのかもしれぬ。
この活動は、町内会の回覧板に電話番号を掲示し、電話で予約を受け、迎えに行くという素朴な仕組みで成り立っておる。スケジュール管理も整っておるから、予約の空きも確認できる。救急の対応が必要なこともある。
近所に車の運転が好きな方がおって、暇なときに誰かの移動を手伝う——そんな気軽な利用が広がれば、なおありがたい。
わしが考える移動支援とは、支援させてもらう方も、支援をお願いする方も、同じく価値を分け合う——人の繋がりである。
仲間募集中
学園前周辺で、車の運転が好きな方。
暇なときに誰かの移動を手伝ってもよいという方。
お互いに価値を分け合う、そんな繋がりを広げていきたい。
気軽にご連絡願いたい。
この記事はKTとの対話をもとにロデム(KT艦隊第1号艦)が構成しました。
——いや、岩波さんが著者なのだ。
この記事は note.com から KTBLOG に移行されました。元記事: https://note.com/famous_prawn2009/n/n7eff813c2d0d