元ITエンジニアの私が、日本の公道を走る個人EVメーカーを作るまで
元ITエンジニアの私が、日本の公道を走る個人EVメーカーを作るまで
出典: note.com / 2026-06-01
法規制の現実——公道を走るには4段階の壁がある
日本には公道を走る電動乗り物が4つのカテゴリに分かれている。個人開発者が最初に狙うべきは「特定小型原動機付自転車(小特)」か「ミニカー」だ。前者は免許も登録も不要だが最高速度は25km/hに制限される。
MVPは電動ラジコンから
公道を走るEVを作る第一歩は電動ラジコンを自作すること。モーター・バッテリー・コントローラーの基礎を体験し車両運動のシミュレーションコードも書く。失敗しても損失は数千円から数万円で済む。
主要なコンポーネントは極めてシンプルだ。フレームにアルミキット、モーターは500Wから1kWのブラシレスDC、コントローラーはESC、バッテリーは24Vから48Vのリチウムイオン電池パックを使う。合計費用は5万円から20万円程度。
車両運動のシミュレーション
公道仕様の制御プログラムは初期段階では自転車モデルで十分だ。簡易的なPythonコードで車両の軌跡を計算しモーターのトルク特性やバッテリーの放電曲線を追加すれば航続距離の予測精度は90%以上に到達する。
小特登録
電動ラジコンがある程度完成したら特定小型原動機付自転車として登録を目指す。2019年の道路交通法改正で創設されたカテゴリで最高出力0.6kW以下、最高速度25km/h以下への自動規制が条件だ。登録費用は約5万円、自賠責保険も含めてこの価格で公道を走る権利が得られる。
ミニカー化
ミニカーは車両幅170cm以下、全長3m以下という条件を満たせば普通四輪車として登録できる。衝突安全基準が最大の壁でFRPでは車検合格が極めて困難。実際の事例としてKGモーターズのmibot氏は1.5億円を調達しLean MobilityはPre-A 4.5億円を調達した。
法人設立と融資
登記費用は3万円から5万円、補助金として次世代自動車開発補助金は1億円以上が上限。ベンチャー投資減税は最大40%、研究開発減税は最大30%の法人税額控除を受けられる。初期費用は最小ケースで約123万円、標準ケースで約358万円。
今日から始める3ヶ月プラン
最初の月は電動ラジコンキットを購入し組み立てて初走行する。二ヶ月目はバッテリー寿命延長と航続距離測定。三ヶ月目は小特仕様への改造開始とPitch資料作成。
個人EVメーカーを閉ざさない三つの法則
個人EVメーカーは今日から電動ラジコンを作ることから始まる。最初から公道仕様を作ろうとしない。開発過程をYouTubeとnoteで発信することで資金調達のチャンスが生まれる。ラジコンから小特、ミニカー、そしてEVへ段階的に公道を走るマイルストーンをクリアする。
次の記事では電動ラジコンの設計図とバッテリーシミュレーション結果を公開する。
この記事は note.com から KTBLOG に移行されました。元記事: https://note.com/famous_prawn2009/n/n49e0c3ac2f15