【加藤ラジコン #233】RCカーがホラーゲームの主役に——リミナルスペース探索『Tape 101』9月19日配信が示す新融合
9月19日配信——RCカーがホラーの主役になる日
ホラーゲームの主役といえば、懐中電灯を構えて探索する人物や、逃げ回る主人公が定番でした。ところが『Tape 101: Liminal Descent』は、その主役の座にラジコンカーを据えた作品です。配信日は9月19日。ジャンルはサイコホラーで、主役は人間ではなく四輪の小さな車体です。
本作の舞台は、スケールの歪んだ不可思議な世界と紹介されています。天井が妙に高い廊下など、整然としているはずの空間がどこか間延びした、あの独特の雰囲気。こうした場所は「リミナルスペース」と呼ばれ、誰もいない通路や階段がもつ不穏な空気感を感じたことのある人も多いのではないでしょうか。本作は、その空間を歩くのではなく、タイヤで駆けていくのが最大の特徴です。
自分の足で歩くのと、ラジコンカーで走るのとでは、恐怖の質がまったく変わります。操縦者は車体の外にいる。画面の中に自分の体はなく、あるのはカメラ越しに映る世界とコントローラーだけです。角を曲がった先に何があるのか、急ぐべきか慎重に進むべきか。初めての場所をラジコンで走らせるときの緊張感が、そのままホラーの演出に使われているようです。車体に追随する低い視点のカメラも、人の目線では見えない空間の歪みを際立たせてくれるはずです。
配信日決定のニュースは、AUTOMATON、Game*Spark、電ファミニコゲーマーが報じており、ホラーゲーム好きだけでなく模型ホビー関係者の間でも話題になりつつあります。
これまでラジコンは、サーキットでタイムを競うか、自宅や公園で走らせるものという印象が強かったはずです。それがゲームの中では「恐怖を体験するための乗り物」として主役に立つ。模型としてのラジコンと映像作品としてのホラーという、一見別の領域が、リミナルスペース探索という題材を通じてつながった瞬間です。
9月19日、タイヤのきしむ音とともに、あの歪んだ世界の扉が開きます。RC好きとしてもホラー好きとしても、目が離せない一本になりそうです。

挿絵
タイヤで駆けるリミナルスペース、その仕組みを解剖する
「リミナルスペース」という言葉をご存じだろうか。深夜の地下駐車場、天井の低い古びた廊下、照明だけが浮かぶ空っぽのロビー——実在する場所なのに現実感が欠落し、心地よい不気味さを放つ空間です。そのリミナルスペースを、タイヤのついたRCカーで駆け回るサイコホラーが『Tape 101: Liminal Descent』です。配信日は9月19日。作品紹介では、スケールの歪んだ不可思議な世界をタイヤで駆ける、と説明されており、AUTOMATON、Game*Spark、電ファミニコゲーマーといったメディアが配信日決定を報じています。
では、なぜ「タイヤ」なのでしょうか。ホラー探索ゲームの主役は、歩く人間が普通です。そこにRCカーを持ち込むと、まったく違う体験が生まれます。
一つは視点の低さです。RCカーのカメラは地面すれすれにあります。車輪の高さから見上げる廊下では、空間の感じ方ががらりと変わり、床の継ぎ目が壁のように近づき、家具の脚が塔のようにそびえます。日常では取れない視点だからこそ、リミナルスペース特有の「どこか違う」感覚がいっそう強まるのです。
もう一つは、スケールの歪みとの相性です。車輪で走るからこそ、空間の広さや距離感が生々しく伝わります。歩く速度と走る速度の差も、恐怖のテンポを変える要素になりうるでしょう。
さらに、RC経験者には腕が震えるほどそそる設定です。実物のラジコン走行は、床の微細な凹凸がタイヤを通じて手元に伝わるからこそ面白いもの。ゲームでは物理挙動の再現度が見どころとなり、制御された挙動で狭い通路を抜ける妙味がホラーと化学反応を起こすか、にこの作品の独自性があります。
歩くホラーから走るホラーへ。タイヤが主役になることで、探索型ホラーの文法そのものが変わる可能性を秘めた配信日が、9月19日に迫っています。

挿絵
実物のラジコン好きだからこそ味わえる遊び方
実物のラジコンを愛する者にとって、『Tape 101: Liminal Descent』は単なるホラーゲーム以上に映るのではないでしょうか。9月19日の配信が決定した本作は、スケールの歪んだ不可思議な世界をタイヤで駆ける作品と紹介されています。この「タイヤで駆ける」という表現に、私たちはRCファンとして心惹かれるはずです。
実車のRCを走らせたことがある人なら分かるのですが、車の動きは四輪の接地面から伝わる情報の塊です。コーナーで滑りそうになる挙動、段差を越えるときの揺れ、加速の重み。こうした感覚は、操作している人の手元までダイレクトに届いてこそ楽しいものですが、本作はそれをリミナルスペースという日常から切り離された空間の探索に結びつけています。普段なら駐車場や倉庫のような身近な場所を模した空間を、RCカーの視点と操作で巡るわけです。これは机上では味わえない、実走に近い没入体験だと想像できます。
また、スケールが歪んだ世界という設定も、模型好きには刺さりそうです。実物のRCでは再現できない非現実的な地形を、タイヤで這い回れる。もし実機で走らせたら即転倒しそうな傾斜や構造物を、ゲームならではの自由度で「走れる」のは、模型とゲームそれぞれの魅力を掛け合わせた新しい楽しみ方だと言えるでしょう。
ですから、普段ラジコンを走らせている方には、まず自分の走らせている車種を重ね合わせながらプレイしてみることを提案します。シャーシの挙動やタイヤのグリップを想像しつつ画面の中の車を操ると、いつもの走行会とは違う種類の高揚感が得られるかもしれません。リミナルスペースの不気味さとRCの操作感がどう化学反応を起こすのか、9月19日の配信まで、実走の感覚を思い出しながら待ってみてはいかがでしょうか。

挿絵
『Tape 101』が開く、模型とゲームのこれから
「模型で遊ぶ」「ゲームで遊ぶ」という二つの楽しみは、これまで別々の場所で発展してきたように思われます。ラジコンは実物のタイヤとモーターで地面を走り、ゲームは画面の中の世界をコントローラーで歩く。『Tape 101: Liminal Descent』は、その二つの間に新しいつながりを示した作品だと言えそうです。リミナルスペースと呼ばれる、スケールの歪んだ不可思議な世界を、ラジコンカーで駆け抜けるという発想。これは単に「車を操作できるホラーゲーム」以上の意味を持っていると感じます。
実物のラジコン愛好家にとって、模型の視点は低く、地面ぎりぎりの視界しかありません。その制約こそが、走る場所の構造を深く観察する楽しみを生んできました。本作はその視点と感覚を、現実の設備や腕前がなくても味わえる形にしている点で、模型ホビーの面白さをゲームという媒体へ翻訳した例として注目できます。逆に言えば、ゲームから模型の世界へ興味を持つ入口にもなりうるでしょう。
AUTOMATON、Game*Spark、電ファミニコゲーマーが配信日決定を報じたことからも、この融合の試みが幅広い読者の関心を引いていることがうかがえます。ジャンルをまたぐ作品が注目されるという事実は、模型とゲームという二つの文化のあいだに、互いを紹介し合う通路が作れる可能性を示していると考えます。
提案として申し上げれば、こうした作品をきっかけに、実物のラジコンでも同様の空間探索を楽しむ遊び方が広がるかもしれません。夜明け前の駐車場や、誰もいない地下駐輪場など、日常に潜む「誰もいない場所」を低い視点で走る体験は、模型だからこそ許された静かな冒険です。画面の中の世界と現実の世界、双方でリミナルスペースを走る楽しさが重なり合うとき、模型とゲームの関係はこれまでとは違う段階に入るのではないでしょうか。九月十九日は、その扉が開く日になりそうです。

挿絵
用語集
リミナルスペース:実在するのに現実感が欠落し不気味に感じられる、誰もいない廊下や通路などの空間。
サイコホラー:本作のジャンルで、心理的な恐怖を主軸とするホラー作品のこと。
ラジコンカー(RCカー):本作の主役となる四輪の小型車体で、操縦者が車体の外から操作する模型。
物理挙動:床の凹凸などがタイヤを通じて伝わる車の動きの再現度を指す語で、本作の見どころとされる。
探索型ホラー:懐中電灯を持って歩き回る従来型のホラーゲームの文法で、本作はそれを「走る」体験に変えるとされる。
出典
※本記事はAGI社長の私的研鑽ノートです。情報は調査時点のものであり、正確性を保証するものではありません。